ハードディスク不要?

昔、MS-DOSでパソコンが動いていたころ。
ある小さな会社の社長が文豪というワープロ機を買って、「これで請求書の発行システムができる。」と事務機屋に言われて買ったと言っていた。「無理でしょう。」とやんわりと言ったが社長は事務機屋がそういったんだと言い張った。
たしかにそのワープロMS-DOSを基盤にして動作していたのだが拡張性などたかがしれている。
社長が思い描いている請求書の発行システムなどワープロ機代の何倍も掛かるであろう開発費を考えれば現実的ではない。事務機屋の販売員がワープロで請求書を書いて出力するだけでも、請求書の発行システムですと言い張られたらその言葉を全否定することはできない、しかし、セールストークとしてはひどいものである。

また、他の建築関係の図面を書いている個人事業者はその当時は高かったハードディスクが付いたNECのパソコンを買っていた(買わされていた)。
ワープロソフトの一太郎を使っていたのだが、MSーDOS一太郎もフロッピーで動かして、データもフロッピーに保存していた。
そのハードディスクはまさしくハードとしてくっついているだけで全く使われていないのである。
MSーDOS一太郎もパソコンと同時に同じ事務機屋から購入したが一太郎の使い方はフロッピーでの使用方法のみを教えていったという。
このころからコンピュータ関係の業者は信用しなくなった。